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境界争いに勝つ

ある地方都市の街なかでの話です。
依頼人の土地を整地するため測量を行うことになりました。早速、境界の確認をするため隣接する土地の地権者に立ち会いをお願いしました。すると隣接地権者のお一人が、私の土地は依頼人の土地の中へまだ1m入ったところまで所有地だと主張されました。この隣接地権者の土地は東側で幹線道路に接しています。その奥側にあたる西側で依頼人の土地とこの相手側土地が隣接しているのです。依頼人の土地と相手側土地の間には2段のブロックが積んであります。周囲の状況から見てこのブロック積みが占有状況を示しているものと思われました。相手側はこのブロックを超えて依頼人の土地の中へ1m入ったあたりまで自分の土地であると主張しているのです。相手側主張の根拠は樹木にありました。現地を見るとこのブロックに沿って相手側の土地に樹木が植えてあります。樹木は境界に植えることはない、樹木が太ることも考えて境界から1m離して父が植えたものである。従ってこの樹木から1m離れた箇所が境界であるとの主張です。
境界が決まらないと依頼人の土地の事業計画を進めることが困難になります。
私は早速この2つの土地ばかりでなく周辺土地も測量してみました。また法務局や県の資料、行政側の道路境界管理担当係など書類上の土地の履歴についても調査しました。すると次のような事がわかりました。
①この2筆の土地を含め周辺の土地は県による耕地整理が行われ昭和15年に耕地整理図が完成している。実際に工事に着手したのは戦争を経て昭和50年頃からである。また、耕地整理の図面から計画道路を幅員15mとして読み取り工事を行なっている。
②現地の測量をしてみると相手側の土地の面積が減少している。
③依頼人の土地は平成5年に現況測量を行なっておりその図面が残されていた。この図面によれば当時の境界を示していると思われる。しかし相手側土地と境界の立会を行った経緯が確認ができなかった。

これはなかなか厄介な事案であると思いました。まず耕地整理された土地であれば、土地の面積や形状は大体符合するものです。しかし本件では相手側の土地の面積が減少しているのです。一方、依頼人の土地の面積は先述のブロック積みを境界とすれば符合しています。
そこで昭和15年の耕地整理図と現在の周辺土地との整合性を調査するため更に広範囲に測量しました。また行政の資料ばかりでなくこの付近の土地の履歴を知る年長の方を探しました。
すると次のようなことが判明しました。
まず①について。
耕地整理の手法で街区や各土地の区画割を計画的に行なったのであれば相手側土地に接する幹線道路の幅員が現在の幅員と一致しているはずです。耕地整理図が作成されたのは昭和15年です。昭和15年といえば、まだ尺貫法を使って図面を作成していました。
ところが昭和50年になって実際に道路の工事を行う際はメートル法で計画道路の築造を行っていたのです。皆さん、不思議ではありませんか。昭和15年の耕地整理図での計画道路の幅員は八間であると思われました。八間をメートル法に換算すると約14.54mです。これに対して昭和の工事着手時の幅員はメートル法で15mとして査定されていたのです。つまり道路が約0.46m広く築造されていたのです。するとその皺寄せは民地側に及んだはずです。測量の結果を精査してみました。道路の東側、すなわち相手側土地の対応側の街区に面積の減少は見られませんでした。と言うことは相手側土地に先述の約0.46mの皺寄せが来ていると思われました。この道路建設が原因で相手側土地の面積は減少していたと思われました。念のため付近の住民の方々に一軒、一軒訪ねて耕地整理の道路幅員をお尋ねしたところ運良く昭和15年当時の計画立案から関わった方とお会いすることができました。当時八間道路では広すぎるとして反対する者もあったが結局八間で道路を計画したとのことでした。
これで①、②とも同時に解決の目処が立ちました。
③も現況測量図として側溝やブロック積などが図面に表示してあり当時の占有状況と思われる物的状況を示す貴重な資料であって依頼人側の主張と矛盾するものではありませんでした。
以上の他にも多くの立証書類を取りまとめ公的な第三者機関に境界の特定を申請しました。結果は依頼人側主張に沿うような形で終結し相手型の同意を得ることなく境界は特定されました。境界杭も設置し地積更正登記も終了しました。

以上は境界紛争解決への経緯の概略を一部分お示ししたものです。割愛や要約した部分がありますのでご了承ください。
境界紛争の解決は相手側のご主張にも配慮しながら関係資料や測量を行って相手側、依頼人側どちらにも偏ることがないよう慎重に進めて参ります。時には依頼人側に不利となるような証拠であっても検証し、本来の境界の発見に努めることが職責と考えております。
境界の紛争解決は共同事務所グループ、
土地家屋調査士法人登記コンサルタントに
ご相談ください。

 

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宮崎市の測量/土地家屋調査士/行政書士事務所の「共同事務所グループ」です。
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